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新年度のご挨拶 東京大学へようこそ!(かわら版2022-2)

2021年度執行委員長 佐藤仁

 組合員の皆様、そして、この「かわら版」をご覧になっている組合にご関心をもってくださっている皆様、こんにちは。執行委員長を仰せつかっている佐藤仁と申します。「組合」というと、何やら前のめりの主張をもった変人の集まりというイメージをもっている人もいるかもしれません(実際、当たらずとも遠からず、笑)。あるいは、そもそも何をしているのか、全く知らない方も多いと思います。何を隠そう、私自身も部局の組合員を長く続けながら、実際、東職が何をしているのか、執行委員長になるまで、全く知りませんでした。
 大学には立場の弱い方々が大勢働いておられます。任期付きの教職員、短時間雇用の方々などです。こうした方々は、まさに弱い立場にあるがゆえに、働き方に不満をもっていても、理不尽な業務を押し付けられても、改善を求めたり、要求を断ったりすることができません。職を失ってしまうリスクがあるからです。そうしたときに、相談相手になってくれるのが、組合にいる労働相談員とよばれるみなさんです。
 各部局では相談のできない人のための窓口があることも、私は組合の執行部に入るまで知りませんでした。労働相談員は、まず悩みを抱えた組合員の話を聞き、それを四役会議(執行委員長、副委員長、書記長、書記次長が参加)で議論し、様々な部局の組合員が集まる執行委員会で報告・討議します。組合には顧問弁護士の方もおられるので、法律的な相談も受け付けています。場合によっては、部局に対して団体交渉を申し込み、それが問題の軽減や解決につながることもあります。
 こうした特定の労働者への対応に加えて、ボーナスの引き下げに反対したり、昇給基準について改善要求を出したりという団体交渉も行います。本部との団体交渉は、私も過日はじめて参加したのですが、本部側が労務担当の理事を筆頭に、部長やら課長がずらりと並ぶ、なかなか見ごたえのある「対決」の舞台です。本部関係者のほとんどが男性で、なおかつネクタイをしているのに対して、組合側はラフな格好していて女性も一定数入っているのが好対照でした。理事だけでなく、人事労務担当の部課長に、しっかりとこちらの話を聞かせるという機会は非常に重要であると感じました。
 こうした労務関連の活動とは別に、ランチ会、勉強会、各種の懇親会など、親睦のためのイベントもあれこれ行われています。東大におられる様々な職種の方とお会いできる貴重な機会です。私はほとんど参加できていないのですが、東大以外の全国組織との連絡も頻繁にとっています。
 そんな組合も、このご時世、メンバーの数を着実に減らしています。最盛期には全教職員の半分ほどが組合員だったのは、遠い昔の話。組織率からいえば風前の灯なのですが、それだからこそ「ここしか相談できる場所がない」という意味で組合の存在価値はあります。相談が特にない人にとっても、この組織はどこか懐かしい、不思議な昭和的空間です。そのことは、本郷の書籍部の上にある組合の部屋を訪問されると感じることができると思います。みなさん、ぜひ「恐れずに」組合の部屋に遊びにきてください。やさしい書記局のお姉さま方がお茶をいれて歓迎してくれます。そこで愚痴の一つでも聞いてもらえれば、少し楽な気持ちになって、明日からのお仕事に向き合えると思いますよ。

 新入職員の皆様、ご就職おめでとうございます。
 東京大学教職員組合の一人として、また農学部の技術職員として歓迎いたします。
 東京大学には多様な仕事と多様な職種があると共に、大きな組織ゆえ様々な課題も存在します。労働組合に入ることで、自分の労働者としての権利が守られやすくなるだけでなく、回りの仲間に問題が発生した時に大きな力になれます。また自分が所属する部局以外の人と知り合えるのも大きなメリットです。
 皆さんの加入をお待ちしています。 農学部 T.K.

 皆様この度はご着任おめでとうございます。
 本学は働きがいある職場ですが、「働く者の当然の権利も、粘り強く要求して初めて得られる」という点では他大学や民間企業と変わる点はありません。
 東職ではこれまで、各職場での不当な労働条件改悪や雇止めに対し抗議や団体交渉を通じて解決を勝ち取ってきましたが、まだまだ問題は山積み、本学を魅力ある誇れる職場にしていくため、みなさまの力が必要です!
銀杏の会世話人 Y.S.

 東京大学へようこそ!
 私が勤務している駒場キャンパスでも、他のキャンパス・施設でも、多様な雇用形態があります。東京大学教職員組合は、そのすべての被雇用者のための組合組織です。単組(部局ごとの単位組合)に分かれており、それぞれの職場での多様な問題に対応できる体制になっています。他方、大学も大きく複雑すぎるのか、方針が出されても、その方針がきちんと守られないことが多々あります。
 そのためにも、各単組が問題提起をし、解決策を大学全体に波及させなければなりません。とりわけ重要な論点は、短時間職員の待遇改善やジェンダーの平等です。本部は、いちおうは同一賃金同一労働やジェンダー平等やワーク・ライフ・バランスを掲げていますが、なかなか制度が追いついていっていない現状があります。それでも、組合が求めることにより、職域限定職員制度や産休時の部局補てん制度など、改善も見られてきました。健全な職場と職場での民主主義を守るためにも、組合は必要不可欠な組織です。組合に入って、一緒に職場を良くしていきましょう。 教養学部教職員組合 副委員長O.T.

かわら版2020-3発行(短時間勤務職員の処遇について)*特別休暇に注を付けましたので再掲します

短時間勤務有期雇用職員の休暇有給化が前進!

期末手当は2021年度から実施

今回の就業規則改定において、短時間勤務有期雇用職員については以下の改善が行われました。

1) 休暇の有給化の対象が病気休暇、生理休暇、生後1年未満の子の保育休暇、社会貢献活動休暇など大幅に拡大され、結婚休暇と配偶者の出産休暇も新設されました。(詳細は下の表をご覧ください)

2) 業務に必要な研修制度が就業規則に明文化されました。

3) 期末手当が2021年度から支給されることが決定されました。

これらは大いに評価されることであり、東職が要求してきた成果です。

短時間勤務有期雇用職員の期末手当は

2020年度から支給を!

2020年4月にパートタイム・有期雇用労働法が施行され、正規職員と非正規職員の不合理な待遇格差は是正されることになりました。したがって、期末手当は今年度から支給されるべきです。

また、出産に関する休暇は無給のままであり、扶養手当の支給は実現していません。東職はパートタイム・有期雇用労働法で定められた同一労働・同一賃金の実現をめざし、引き続き正規職員と同一の権利が得られるように要求していきます。

東職は短時間勤務有期雇用職員について以下の要求を掲げて、団体交渉を3月に申し入れています。

  1. 一時金を2020年度より支給開始すること
  2. 出産に関する休暇を有給にすること
  3. 扶養手当を支給すること

現在、東大の活動が制限され交渉は実施できていません。活動制限緩和後に交渉する予定です。

ダウンロード:2020-3表面 2020-3裏面

★より多くの方と取り組むことで職場の改善をしやすくなります。東職の活動よいな、と思われた方は、ぜひ組合へのご加入をご検討ください。ホームページの「加入申し込み」タブよりお申込みいただけます

注:特別休暇は就業規則では10日ですが、附則によって勤務日数により10日~30日間が有給となるようです。

「東京大学短時間勤務有期雇用教職員就業規則」より抜粋

第8章 休暇等
(特別休暇)第34条 p.10-11
(12) 短時間勤務有期雇用教職員が負傷又は疾病のため療養する必要があり、その勤務しないことがやむを得ないと認められる場合(前3号に該当する場合を除く。)に、一の会計年度において10日の範囲内の期間
(註;前3号→(9)生理,(10)妊産婦検診,(11)業務上の負傷または疾病)

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附則別表第2(第34条第1項第12号関係) p.34

・週所定勤務日数が5日又は1年間の所定勤務日数(週以外の期間によって勤務日が定められている場合をいう。以下同じ。)が217日以上である者 30日
・週所定勤務日数が4日又は1年間の所定勤務日数が169~216日の者 24日
・週所定勤務日数が3日又は1年間の所定勤務日数が121~168日の者 18日
・週所定勤務日数が2日又は1年間の所定勤務日数が73~120日の者 12日
・週所定勤務日数が1日又は1年間の所定勤務日数が48~72日の者 10日