日別アーカイブ: 2022年3月31日

新年度のご挨拶 東京大学へようこそ!(かわら版2022-2)

2021年度執行委員長 佐藤仁

 組合員の皆様、そして、この「かわら版」をご覧になっている組合にご関心をもってくださっている皆様、こんにちは。執行委員長を仰せつかっている佐藤仁と申します。「組合」というと、何やら前のめりの主張をもった変人の集まりというイメージをもっている人もいるかもしれません(実際、当たらずとも遠からず、笑)。あるいは、そもそも何をしているのか、全く知らない方も多いと思います。何を隠そう、私自身も部局の組合員を長く続けながら、実際、東職が何をしているのか、執行委員長になるまで、全く知りませんでした。
 大学には立場の弱い方々が大勢働いておられます。任期付きの教職員、短時間雇用の方々などです。こうした方々は、まさに弱い立場にあるがゆえに、働き方に不満をもっていても、理不尽な業務を押し付けられても、改善を求めたり、要求を断ったりすることができません。職を失ってしまうリスクがあるからです。そうしたときに、相談相手になってくれるのが、組合にいる労働相談員とよばれるみなさんです。
 各部局では相談のできない人のための窓口があることも、私は組合の執行部に入るまで知りませんでした。労働相談員は、まず悩みを抱えた組合員の話を聞き、それを四役会議(執行委員長、副委員長、書記長、書記次長が参加)で議論し、様々な部局の組合員が集まる執行委員会で報告・討議します。組合には顧問弁護士の方もおられるので、法律的な相談も受け付けています。場合によっては、部局に対して団体交渉を申し込み、それが問題の軽減や解決につながることもあります。
 こうした特定の労働者への対応に加えて、ボーナスの引き下げに反対したり、昇給基準について改善要求を出したりという団体交渉も行います。本部との団体交渉は、私も過日はじめて参加したのですが、本部側が労務担当の理事を筆頭に、部長やら課長がずらりと並ぶ、なかなか見ごたえのある「対決」の舞台です。本部関係者のほとんどが男性で、なおかつネクタイをしているのに対して、組合側はラフな格好していて女性も一定数入っているのが好対照でした。理事だけでなく、人事労務担当の部課長に、しっかりとこちらの話を聞かせるという機会は非常に重要であると感じました。
 こうした労務関連の活動とは別に、ランチ会、勉強会、各種の懇親会など、親睦のためのイベントもあれこれ行われています。東大におられる様々な職種の方とお会いできる貴重な機会です。私はほとんど参加できていないのですが、東大以外の全国組織との連絡も頻繁にとっています。
 そんな組合も、このご時世、メンバーの数を着実に減らしています。最盛期には全教職員の半分ほどが組合員だったのは、遠い昔の話。組織率からいえば風前の灯なのですが、それだからこそ「ここしか相談できる場所がない」という意味で組合の存在価値はあります。相談が特にない人にとっても、この組織はどこか懐かしい、不思議な昭和的空間です。そのことは、本郷の書籍部の上にある組合の部屋を訪問されると感じることができると思います。みなさん、ぜひ「恐れずに」組合の部屋に遊びにきてください。やさしい書記局のお姉さま方がお茶をいれて歓迎してくれます。そこで愚痴の一つでも聞いてもらえれば、少し楽な気持ちになって、明日からのお仕事に向き合えると思いますよ。

 新入職員の皆様、ご就職おめでとうございます。
 東京大学教職員組合の一人として、また農学部の技術職員として歓迎いたします。
 東京大学には多様な仕事と多様な職種があると共に、大きな組織ゆえ様々な課題も存在します。労働組合に入ることで、自分の労働者としての権利が守られやすくなるだけでなく、回りの仲間に問題が発生した時に大きな力になれます。また自分が所属する部局以外の人と知り合えるのも大きなメリットです。
 皆さんの加入をお待ちしています。 農学部 T.K.

 皆様この度はご着任おめでとうございます。
 本学は働きがいある職場ですが、「働く者の当然の権利も、粘り強く要求して初めて得られる」という点では他大学や民間企業と変わる点はありません。
 東職ではこれまで、各職場での不当な労働条件改悪や雇止めに対し抗議や団体交渉を通じて解決を勝ち取ってきましたが、まだまだ問題は山積み、本学を魅力ある誇れる職場にしていくため、みなさまの力が必要です!
銀杏の会世話人 Y.S.

 東京大学へようこそ!
 私が勤務している駒場キャンパスでも、他のキャンパス・施設でも、多様な雇用形態があります。東京大学教職員組合は、そのすべての被雇用者のための組合組織です。単組(部局ごとの単位組合)に分かれており、それぞれの職場での多様な問題に対応できる体制になっています。他方、大学も大きく複雑すぎるのか、方針が出されても、その方針がきちんと守られないことが多々あります。
 そのためにも、各単組が問題提起をし、解決策を大学全体に波及させなければなりません。とりわけ重要な論点は、短時間職員の待遇改善やジェンダーの平等です。本部は、いちおうは同一賃金同一労働やジェンダー平等やワーク・ライフ・バランスを掲げていますが、なかなか制度が追いついていっていない現状があります。それでも、組合が求めることにより、職域限定職員制度や産休時の部局補てん制度など、改善も見られてきました。健全な職場と職場での民主主義を守るためにも、組合は必要不可欠な組織です。組合に入って、一緒に職場を良くしていきましょう。 教養学部教職員組合 副委員長O.T.