無期雇用転換申込権のご案内

◆◆ 緊急速報 ◆◆

勤続5年以上の

有期雇用教職員の皆さんには、

今月より無期雇用転換申込権が発生します。

  • 部署・肩書・職種等が途中何回変っても、辞職・再就職を何回繰返しても、週当り勤務時間数が変っても、本学の教職員としての地位を平成254月以降維持してきた方には原則、無期雇用転換を申込む権利が既に発生しています

 

  • 無期雇用転換を申込んだ場合、使用者側すなわち大学法人は、これを拒否できません。ただし実際の無期雇用契約は、次回契約更新時、つまり現在の有期雇用契約の満了時から発効します。

  • 現在の雇用契約の条件として「無期雇用転換を申込まない」旨を口頭または文書で予め(つまり昨月までに)誓約した場合であっても、そのような誓約には法的拘束力は無く、無期雇用転換申込は常に可能であり有効です。

 

  • 現在すでに交付されている、または今年度新たに交付される労働条件通知書等に、契約更新上限(「更新なし」「○○年××月を限度とし、以後更新しない」等)や「無期雇用転換しない」旨の記載があっても、それらにかかわらず無期雇用転換申込は可能であり、使用者はそれを拒否できません。ただし無期雇用転換申込権が既に発生している(つまり今月以降)にも拘らず、その放棄に同意する意思を明示すると、それが法的に有効と解されてしまう危険が皆無ではありませんので、もし無期転換申込と矛盾する内容の労働条件通知書や同意書・誓約書の類に署名捺印を求められたら、念のため回答を一旦保留し、その書式を東京大学教職員組合(東職)までご持参ください。

 

  • 無期雇用転換に係るいわゆる「10年特例」(例えばテニュアトラック教員などのように研究的業務に携わる教員等に例外的に適用される、無期雇用転換申込権発生要件を通常の勤続5年超ではなく10年超とする特例)の適否は、職種・職位や労働条件通知書上の文言に拘らず、勤務の実態に基づき個別判断されます。労働条件通知書に10年特例適用が明記されていたり、地位が「教員」だったりしても、例えば職務の実態が単なる研究室経理担当だったり、語学や学部講義等の定型化された教育業務を繰返す非常勤講師だったりすれば、勤続5年で無期雇用転換を申込める場合がありますので早計に諦めないで下さい。

 

  • 無期雇用転換申込またはその権利発生を理由とした労働条件改悪等の不利益な処遇は違法・無効です。(この意味で、昨年度まで学内で運用されていたいわゆる「6ヶ月クーリング」には問題がありました。)本年度の労働条件が昨年度までと比較し特段の説得的事由が無いにも拘らず明らかに改悪されていると疑われる場合は、念のため昨年度(以前)と本年度の労働条件通知書を東職までご持参ください。

 

  • 無期雇用転換を「申込まない」ことを条件に有利な労働条件を提示することにも、法的根拠はありません。無期雇用転換申込は労働者側からの一方的権利であって、双務的契約ではありませんので、「申込みません」と誓約した1分後にケロッと申込んだとしても、使用者はそれを合法的に拒否できません。

 

  • 本年度現在の職位が例えば「時限プロジェクト雇用」「産育休代替」など本来無期雇用化に適合しない性格のものであっても、本学に5年以上勤続していれば、その事実のみを以て無期雇用転換申込は可能です。過去5年勤続中にそうした職位に在った期間が含まれていた場合も同様です。

 

  • 「財源が無い」「ポストが無い」「前例が無い」等の口実で無期雇用転換を断ったり、諦めさせようとしたりする企ては、全て違法・無効です。もしそのような対応に遭ったり、それを目撃・伝聞したりした場合は、直ちに東職まで情報共有をお願いします。

 

  • 無期雇用転換に限らず、雇用契約の当事者はあくまで大学法人であり、個別の部局や教員研究室などではありません。ご所属の専攻内や部局内に「財源が無い」「ポストが無い」「前例が無い」ことが一見して明らかな場合でも、だから無期雇用転換は無理、という結論にはなりません。研究室内で処遇困難であれば専攻全体で、専攻内で処遇困難であれば部局全体で、部局内で処遇困難であれば事業所(キャンパス)全体で、事業所内で処遇困難であれば全学で、それぞれ処遇先を探す義務が使用者すなわち究極的には大学本部側にあります。更に言えば、よしんば学内隅々まで探しても処遇先が見つからなかったとしても、それは無期雇用転換やその申込を断る事由ではなく、あくまで無期雇用転換自体は認めた上で、整理解雇の手続を踏むべきです。

 

  • 無期雇用転換は「定年まで辞められない」ことではありません。あくまで「定年まで辞めさせられない」ことであって、自発的に辞めたくなればいつ辞めても構いません。

【少しでも疑問にお感じになったら、迷わず東職へご一報下さい】

syokikyoku@tousyoku.org                  内線27971