かわら版2015‐12号(2015/8/11)が発行されました

ダウンロードできます⇒「東京大学教職員組合」スタート

これからは「東京大学教職員組合」です
―新しい執行部体制もスタート―
さる7月18日の東職定期総会において、組合の名称を「東京大学職員組合」より、あらたに「東京大学教職員組合」に改めました。加入率が伸び悩む教員層にも積極的に加入していただきたい、そのような願いも込めての改称です。
もちろん職員の方の要求もこれまで通り、積極的に組み上げていきます。有期・無期にかかわらず、職場での問題がありましたらお寄せ下さい。
総会では執行部の交代があり、黒田明伸委員長(東洋文化研究所)のもと新たな1年のスタートを切りました。

~新委員長就任のご挨拶~
2015年度委員長 黒田明伸

まだかなり若かったころ、京大、名古屋大学在職時、職員組合活動らしきものに少したずさわりましたが、1997年本学に異動以降、疎くなり、その間の時代の変わりようも激しく、正直浦島太郎のような気持ちです。はたして情勢についていけるか不安で一杯ですが、まず本学の現状の勉強からはじめるしかありません。どこであろうと、働くことに伴う権利を大切にすることが基本だろうと思っています。
この1年間米国で研修しておりました。庶民の暮らしはけっして豊かとはいえず、さすがに最近、貧富の格差はマスメディアでもとりあげられ最低賃金の底上げが話題になっています。一部業界では時給10ドルから15ドルへの賃上げが検討されています。為替変動と物価の高さを考慮する必要がありますが、時給1800円だとするとこちらの倍の水準になります。それと比べて、時給1000円すら保証できないようではこの国の将来は危ういとしかいいようがありません。
また日本に帰ってきて実感することの一つは、紙パックで売られている牛乳の新鮮なうまさです。わたしの知っている限り、こんなにおいしい牛乳を安心して飲むことができる国はほかにありません。貿易障壁撤廃の名のもとに乳製品や牛肉の輸入を自由化してしまうと、あたりまえのように思っているこの牛乳の味も過去のものとなります。かわら版牛乳
今時、まっとうな意見を示すことをできる数少ない場の一つが労働組合なのだとしますと、何とか踏みとどまるような手だてが必要です。私をはじめ新執行部にて微力ながら力を尽くしたいと思いますので、よろしくお願いします。
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7月29日昇格水準に関する協議の報告
さる7月29日、東大本部人事部との昇格水準に関する協議を行いました。参加者は、東職は書記長・賃労WG他、人事部は人事部長・労務課長他です。東職からは次のような要求項目を提示し、人事部の回答を求めました。
【主な項目】
○全職員
3級の在職年数の短縮と、早期の4級昇格
再雇用採用時での格付けに3級以上も可能にすること
○事務職
主査、専門職員、専門員の増員
○技術職
4級昇格は最短40代半ばで可能にすること
6級ポストの設定と定数化
○図書館職
「主任」制度の全面見直しと「専門職」制度の導入
「主任」導入の制度的欠陥による3級退職がないように配慮すること
人事記録の司書資格の記載漏れについて、一斉調査を行うこと

残念ながら、昨年と比べて特に進展した項目はありませんでした。全般的に、運営費交付金は年々削られているという、財務上の理由に終止しています。
このうち、再雇用採用時での3級以上の格付けについては、雇用数の確保などもあり、財務上余裕がない。また対象者が多い場合、全てを3級以上とすることも不可能、との回答でした。
また図書館職員の人事記録記載漏れは、一斉調査が行われ、5名の記載漏れがあったこと、しかし現在、司書資格は昇格昇任の条件としていないので、実害はないとの回答でした。
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長い目で見ると、昇格協議ではいくつもの待遇改善を獲得してきましたし、労使間の情報交換・相互理解の場として機能しています。昇格協議の場を利用して、東大職員の職の設定のグレードを上げることが大切です。
今まで大学職員の職は正当に評価されてきませんでした。適正な評価は文部科学省に牛耳られている人事制度や事務組織の中では実現できません。組合主導でなければできないことです。今後も粘り強く継続していきます。